FISH IT:Barramundi in Cairns
2009-04-02T00:56:59+09:00
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Fishing and Fun
Excite Blog
Terry Talk
http://fishit.exblog.jp/6543809/
2007-10-11T01:35:00+09:00
2007-10-13T14:19:18+09:00
2007-10-11T01:35:39+09:00
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Barramundi in Cairns
Extra tips for barramundi fishing
◆素顔のテリー・ホールマン
今回ケアンズのフィッシングチャーターで丸3日間お世話になったのが、テリー・ホールマン
Terry Holman氏である。一連の釣行記でもすでに紹介したが、ここで改めてそのナイスなキャラクターを書きとめておきたい。
テリーは1952年、ケアンズ生まれの55歳。父も同業だったという電気工事関係の前職を経て、35歳でフィッシングガイドに転身。以降、キャリア20年を誇る敏腕ガイドとして、今も第一線で活躍している。
テリーはその風貌から、会う前はどこか気難しそうな印象を受けたが、実像は陽気なオージーそのもの。最盛期には年間で200日以上、日本人をガイドしたというから、おそらく相当に耳はいい。「マク、クダサーイ(=リールを巻いてください)」「アレー?(おさむちゃん風に)」「アリガトサーン(アホの坂田のマネで)」など、時折怪しい日本語を操るのは大目にみるとして(笑)、おそらく、テリーの高いコミュニケーション能力は日本からのどんなゲストにも適応できると思う。
実はテリーの英語も興味深かった。というのも、ボートランプなどで交わすローカルとの会話は全く聞きづらかったが、時々エージェントからかかってくる携帯電話の通話になると途端にわかりやすい英語になる。全くの私見だが、テリーは道中4カ国語を駆使していたと思っている。日本語、日本人向けの英語、標準英語、そしてダイアレクト(=方言英語)である。個人的には「G’day Mate !」(オージー特有の挨拶)を頻繁に聞けたのは初めてだったので、ちょっと嬉しかった。
「ケンナオコを知っているか?」(←顔マネをしながら)
テリーはなんと研ナオコや松方弘樹といった日本の芸能人のガイド経験もあるという。どちらもテレビ番組の企画だったそうだが、こういった撮影取材はクルーがあまりにも多すぎるのが難点だと話していた。確かに。魚へのプレッシャーの高さは容易に想像できる。
もちろん、日本のプロのアングラーとの交流も数知れず、スカジットデザインズの皆川哲氏は「テリージャークTerry Jerk」という名のルアーを作ったのは有名な話だし、エコギアの田辺哲男氏、シマノの村田基氏や児島玲子氏などともロケで釣りをともにしたそうだ。ちなみに、村田氏はメーターオーバーのスーパー・バラマンディをティナルー湖でゲットしているが、このときのガイドはテリーである。
テリー自身の記録魚を尋ねたところ、「ルアーで釣ったバラマンディは122cmがベスト。だが、計量しなかったのでポンドはわからない」と話してくれた。湖か? と聞くと「川で釣った」というから凄い。
テリーは12年前に日本にも来たことがある。逗子の友人宅に泊めてもらい、霞ヶ浦のバスや観光を楽しんだそうだ。しかし、アジの干物を「まずい」と言っていたのはショックだった。クサヤならともかく、どうも匂いがお気に召さなかったらしい。また、日本での滞在中、残念だったのはシーバス釣行が悪天候のため、急遽中止になったことだとか。確かに、このバラマンディ・ハンターには日本の素晴らしいターゲット、スズキの引き味をぜひ楽しんでもらいたかった。
◆旺盛なサービス精神
ボートの上では時折厳しいアドバイスが飛んでくるが、基本的にはノリがいいテリー。私がクイーンフィッシュを釣っておもわず「We are the champion♪」を口ずさむと一緒に歌い始めるし、前出の日本語で常にリラックスした雰囲気を作ってくれる。たぶん、魚の活性が高かったら、もっと凄いことになっていたかもしれない(笑)。
ただし、反対にストラクチャーにルアーを引っ掛けるなど、よろしくない状況で「マンマミーア!」と叫んでいたら要注意。結構なヴォルテージで頭にきている状態だったと私は認識している。ちなみにテリーの奥さんはイタリア系だ。
旺盛なサービス精神はボートを降りても変わらない。テリーはジョンストンリバーの帰りには必ず無人のバナナ販売所に立ち寄って、私たちに振舞ってくれた。オーストラリアではバナナは「釣果がすべる」ということで、ボートへの持ち込みも厳禁だし、釣りではバナナの話題すら敬遠されるという。
3日目の朝はしっかりバナナを食べてしまったから、スーパービッグが釣れなかったのはそのせいにしておこう。なお、この販売所は形の悪くなったものなど、商品として市場に乗せられない半端ものを売っている。なので、時にはひと房にダブルの変り種(写真右)もある。もちろん味は変わらないので、釣りの疲れを癒すのにちょうどいい。
カメラを向けるとすぐさまポーズを取るテリー。55歳。四人の子供の父(笑)。
◆肝はキャスティング精度
さて、バラマンディ・フィッシングにおいて最も肝要な部分はキャスティングの精度だろう。遠投は必要ないが、ピンポイントにルアーをキャストする技術を身に付けておかないと絶対に釣りにならない。そのことだけは保証できるし、換言すれば、ビギナーズラックを期待しづらい釣りともいえる。もちろん、ケースバイケースで高活性の時もあるだろうが、バラマンディは想像以上にタフなターゲットだということを認識しておいて損はない。それだけに、釣れたときの喜びは格別だし、シルバーメタリックの大物と遭遇できるチャンスは常に目の前にある。
マングローヴの傍らでコーヒーを入れるテリー・ホールマン。テリーはこの根元の枝の隙間にルアーを巧みにキャストしていく。
トゥイッチングとストップアンドゴーなど、アクションを多用するのもこの釣りの大きな特徴だ。スローのタダ巻きはほぼあり得ないと考えていいし、キャスト後もいかにストラクチャーの際にルアーをトレースできるかが肝心となる。
テリーはルアーのチョイスに関しては、頑固な一面を持っている。特に今回は初対面だった上、コンディションも考慮されたからだと思うが、自由気ままにルアーを交換できる雰囲気にはならなかった。もちろん、はるばる日本からやって来たお客さんに絶対釣らせたいというガイドとしての強い意識の表れなのだろうが、この辺りは日本のアングラーとの温度差になる部分かもしれない。
個人的にはテクニック(元々ないが)の面で悩んでしまったのが「合わせ」だ。早合わせは禁物どころか、バイトがあっても魚の重みを感じるまでロッドを立てるなというのがこの釣りの鉄則。かといって、一瞬の判断を誤るとストラクチャーに潜られて、ジ・エンドとなってしまう。今回は初めてチャレンジした6年前以上に魚とのコンタクトが取れたからこそ、良いサイズを掛けた際のやり取りなどに少々迷いが生じたのは確かだ。ただ、この釣りのシビアな部分と奥の深さを改めて実感できたことは決して悪いことではないと思っている。
◆関連サイトのチェックは必須事項
今は便利なものでインターネットなどでも多くのバラマンディ関連サイトを検索できる。その中でも特に参考になるのが、テリーとの数々のエピソードを綴っている『疑似餌の玉手箱』のコンテンツ、「国内最詳バラマンディ情報HP」である。
これからバラマンディを釣りたいという方はぜひこのサイトをご覧いただきたい。テリーが日本の友人としても信頼を寄せるToshiさんの1998年から10年に及ぶ数々の釣行記は大いに参考になるはずだ。
今回のフィッシングガイドはバラマン爺こと永原斉さんのOutdoors Web Australiaを通じて依頼した。テリー・ホールマンが同社と取引を始めたのはごく最近のことで、私たちは「日本人では最初のカスタマー」(テリー)だったようだ。
後日、永原さんから「テリーからいいお客さんを紹介してくれたと感謝されましたよ」というメールが届いた。社交辞令でもうれしい限りである。なお、テリーは「近々“Fish Hunter”でドメインを取って、自分のWEBサイトを立ち上げたい」とも話してくれた。
バラマンディをはじめとする数々のオーストラリアの魚たち。そして素晴らしい思い出を共有してくれたテリー・ホールマンには改めて感謝の意を表したい。ありがとう、テリー。もしも今度オーストラリアに行く機会ができたら、テリーがしきりに奨めてくれたモンスーン・シーズン(雨季)にもぜひチャレンジしてみたいと思っている。
2007年、ケアンズでの釣行記はこれにて了。
G’day mate, Terry !
You will soon receive a CD that I sent you by air mail. The CD includes
more than 100 images for our 3 day tour. Many thanks for all your help.
Also thanks to Toshi Nagahara, who arranged wonderful staying in Cairns. My fishing tour in Cairns 2007 was truly successful, and now I find myself
that I miss Barramundi !
I hope you guys are all well, and see you again, probably on the water !
Cheers.
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Urban Cowboy Leaving Cairns
http://fishit.exblog.jp/6528401/
2007-10-09T14:02:00+09:00
2007-10-13T14:19:40+09:00
2007-10-09T14:02:23+09:00
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Barramundi in Cairns
Monday, 1 October
5日間のケアンズ。今回少々残念だったのは、地元の釣具屋に一度も立ち寄れなかったことだ。
2日目のデイントゥリーへの釣行時にはテリーのいきつけの店に寄る予定だったが、時間が足りなくなってパス。
コンドミニアムから徒歩数分の場所にも釣具店があったのだが、なんとこちらは火事を起こしたらしく、店のウインドーには「当分の間休業」の告知があった。というわけで地元ならではルアーといった類は全く買えずじまい。釣り関連グッズでかろうじて購入できたのは空港で売っていた雑誌のみだった。
滞在先のSouthern Cross Atrium Apartmentsはシンプルな宿泊施設だが、とても良かった。施設内にはプールやジムもあるし、各部屋にはキッチン・スペースがあるので自炊が可能(実際に何度かそうした)。隣がショッピングセンター(スーパーは夜9時まで営業)なので、買い物も非常に便利だった。
ただし、フロントは夕方7時過ぎには不在となるので、高級ホテルのような待遇は期待しないほうがいい。もっとも、その分、料金がリーズナブルだし、特にファミリーの長期滞在には最適な宿泊施設だと思う。私たちの宿泊中は日本人の姿は見られなかった。駐車スペースのプレートを見るとオーストラリア国内からの旅行者も多いようだ。
午前9時半、部屋を後にするアーバンカーボーイ(自分で書いていて、いい加減恥ずかしくなってきました)。
ということで、数々の思い出を胸にケアンズから東京へ。
そして、無事帰国から1週間が経過。
いつもの日常はすでにスタートしている。
お世話になったガイドのテリー・ホールマンには本日、約束どおり画像CDを航空便で送った。テリーついては、後日改めて書きたいと思う。
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Extra Tips in Cairns
http://fishit.exblog.jp/6519787/
2007-10-08T15:47:00+09:00
2007-10-13T14:20:11+09:00
2007-10-08T15:47:32+09:00
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Barramundi in Cairns
Sunday, 30 September
ケアンズ滞在の実質的な最終日、4日目日曜日の午後は久々に乗馬をしてみた。とはいっても、ツーリスト相手のいわゆる観光乗馬である。
Blazing Saddlesというツアーは送迎バスで複数のホテルを巡回し、参加者をピックアップしていく。少々驚いたのは、某高級ホテルから乗り込んできた日本人のオジサン(私もだが)5人組である。
彼らは皆還暦を過ぎていそうな年齢。心の中で「本当に乗馬やるの。馬に蹴られても知らないよ」と心配していたが、5人は座席に着くなり、「明日どうする? “握る”だろ?」と、翌日のゴルフの段取りを始めた。馬に蹴られてもいいと思った(笑)。
そういえば、どこかの新人議員は最近、握った、握らないで週刊誌に追求されていたけれど、この際、開き直って賭けゴルフを容認する法律を作るように尽力してみたらどうだろう。下手な教育論をかざすよりよっぽど説得力があると思うけれど。
さて、乗馬のほうはたぶん5年ぶりくらいか。跨っただけで、股関節が悲鳴を上げたのはいうまでもない。基本的に常歩(なみあし)で2時間ほどの野外騎乗。引率した日本人インストラクターの方は以前北海道の日高ケンタッキーファームに勤めていたと話していた。
このツアーはあくまで初心者向けだが、久々の馬の背はやはり気持ちが良かった(アングラーとしても“馬の背”は大好き)。ちなみに、スタッフに聞くと、馬インフルエンザの影響はこの周辺では影響ないとのことだった(というより、ほとんどEIの知識がなかったというのが正解)。
こうした観光牧場に限らず、ケアンズにはワーキングホリデーで滞在している若い日本人が非常に多い。初日の夜に入った回転寿司「Sushi Train」の板前(?)は20代と思われる日本人だし、ナイトマーケットのお土産屋の店員もまた然りである。
ケアンズ駅のほぼ隣に位置するアパートメントから見る夜景はこんな感じ(アングルは異なるが、トップの画像も同じ場所)。ケアンズの夜は繁華街でもネオンライトが少なく、どこも非常に暗い。それでも、治安は安全だというし、ケアンズは日本人にとっては、住みやすく、また気軽に訪れやすい環境だと思う。乳母車を引いた若いカップルも多く目にした。
話が前後するが、この日曜日の午前中はRUSTY’Sの朝市、ショッピングセンター、スーパーマーケット、インターネットスペースなどを徘徊した。街の中心部には何箇所かインターネットを利用できる有料スペースがあるが、「日本語OK」の看板がある店を選んだ。他の店と比較して、料金が若干割高だったが、それでも1時間3ドル。自分のブログに書き込みをする際に日本語の変換が簡単にできるのは助かった。
この日の夜はテリーから薦められたHOGS BREATH CAFÉでボリュームたっぷりのオージービーフを食した。いわずもがな、ハーフで十分の量だった。
夕食後は翌日の帰国に備えて、荷物の整理など。日付が変わるころにはおおまかなパッキングを終了した。前日の釣りの際、嫁が折ってしまったロッドは、そのまま捨てるか迷ったが戦利品(?)としてバズーカに詰めた。
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Stoned but Versatile
http://fishit.exblog.jp/6498004/
2007-10-05T23:06:00+09:00
2007-10-13T14:20:48+09:00
2007-10-05T23:06:06+09:00
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Barramundi in Cairns
Johnstone River, the Final
Saturday, 29 September
◆ツアー最終日~ジョンストンリバー再び
フィッシングツアーの最終日。テリーが前日からポイントをジョンストンリバーに決めていたのには、幾つか理由があった。
一つは天気である。「明日は15から20ノット(=風速約28~37m)の風が吹くという予報だ。地理的には南の方がまだ風を避けられそうなので、もう一度ジョンストンリバーに行ってみよう」とテリー。また、最終日は潮位を計算に入れて、初日に行けなかったポイントも攻めたいという。
「ケースバイケース」。この3日間、テリーがしきりに口にしていた言葉である。確かに自然相手の釣りはその日ごとに条件が逐一変化する。「昨日まではよかったのに……」とか、逆に「昨日ダメだったのに大爆釣した」といった台詞はアングラーの間では日常茶飯事のように飛び交うものだ。
ジョンストンリバーに関しては、初日に多彩な魚種が姿を見せてくれたし、渋いながらも納得サイズのバラマンディが釣れた。もちろんこちらもテリーの選択に全く異存はない。ちなみに、ケアンズ近郊ではマルグレイヴリバーも当然有力候補地だったはずだが、テリーは「個人的には一番好きな川」としながら「最近はボートが多すぎる」と、今回はマルグレイヴの人気を嫌っていた。
◆スタート直後の大物外道
この日は土曜日。ジョンストンリバーのボートランプはさぞかし、多くのアングラーで賑わっているかと思ったが、意外なほど車も少なく、初日の木曜日と大差なし。午前8時、静かに気合を入れてボートに乗り込んだ。
最初はまたポッパーで? と思いきや、テリーはフローティングのディープダイバーをチョイスするよう指示。流れがぶつかるコーナーやサンドバーを中心にキャスティング開始となった。
ググ! スロー・トゥイッチに何かが反応している。「マゴチ!」と叫ぶテリー。だが、すぐにフックアウト。「良いサイズがヒットしていたのに」とテリーは残念がった。
しかし、別のコーナーに移動後。ほどなくして、今度は嫁のロッドが大きく弧を描いた!
「さっきからコンコン、ルアーに当たっていたんだよ」と嫁。
これもマゴチだ。しかも、デ、デカイ!
無事、ネットインしたのは日本ではなかなかお目にかかれないサイズである。早速メジャーで測ると全長で72cmあった。オーストラリアではメーター級もいるので、それほど驚くに値しないようだが、テリーもなかなか良いサイズだと喜んでくれた。今日は開始早々から幸先が良い。
この後は定番となったポッパーによるGTフィッシング。この3日間では最も好調な朝のプライムタイムとなり、時折クイーンフィッシュ(写真右)やマングローヴジャックが混じりながら、至るところでGTが果敢にルアーを追ってきた。
途中、テリーが撮影した赤の他人の船。「デジカメを貸してくれないか。これは真珠捕りのダイバーが大昔に使っていた帆船なんだ。大好きな船なので、帰国したらCDにして画像を送って欲しい」「このカメラは何ピクセルあるんだ?」色々注文が細かいが、もちろんお安い御用だ。
◆No.1ガイドのテクニックに脱帽
コーヒーで一息ついて、ボートは上流へと走る。初日の午後に訪れた際は綺麗な浅瀬だったエリアは上げ潮で水かさを増し、川相を見事に変えていた。
「下げ潮で浅くなると帰れなくなるので時間が限られている。さあ、始めよう」とテリー。木陰のシェイドを中心に攻めると、次々とターポン、スーティグランター(写真左)、ジャングルパーチ(写真右)といった魚たちがルアーに飛びついてくる。しかし、バラは姿を見せない。
お昼前だったろうか。全くフラットな岸際にボートを向けるテリーにこの日初めてのバラマンディがヒットした! こちらも同じようにトゥイッチをして誘っているつもりなのだが、テリーは完全にレンジを攻略していた。「魚が深すぎる」とぼやきながらも、しっかりバラマンディを釣り上げるのだから、やはりガイド歴20年のキャリアは伊達ではない。
時間限定のポイントから下流に下り、昼食。木陰の枝には蛇の抜け殻があった。オージー・ブッシュ・ハットのアクセサリーにはちょうどいいかも。
サンドイッチを食べながら「Fish is sleepy」「Tough!」とため息をつくテリー。魚は釣れるが、本命はあくまでもバラマンディなのだから無理もない。だが、ここまでの時点で最も疲労の色が濃かったのは嫁の方だった。時折、「Good!」「スバラシイ」とテリーも驚くようなミラクルキャストを決める一方で、木の枝やストラクチャーにルアーを引っ掛ける率が明らかに高くなってきたのである。かくいう自分も午後に入ってバラマンディと思われる魚を2本バラシ。その上、ところどころで嫁同様に根がかりを重ね、キャスティングの精度にも狂いが生じていた。
大きな倒木と水深のあるポイントに来ると、業を煮やしたのか、「本当は好きじゃないのだが、魚の反応がないのでトローリングを試したい」とテリー。そして、ここでもテリーは見事2本のバラマンディをヒットさせている。
ファイトシーン。
嫁がテリーからロッドを手渡され、バラとやり取り。
だが、その後も私たち2人には魚が出ない。そればかりか、ポイントを潰すことを繰り返し、テリーのフラストレーションも明らかに上昇していた。
お手製のグッズで器用にルアーを回収するテリー。ちなみに、この3日間でロストしたのはラインブレークで無くした1個のみだった。根がかりしたルアーはおそらく95%以上回収可能ではないだろうか。
この最終日の前日、帰りの車中でテリーに日本語を教えておいた。「今度日本人のお客さんが来たら使うといいよ。何か失敗した時に『ソーリー、ソーリー、ヒゲソーリー』って言ってみて」。結構受けていた。
しかし、テリーには釣れないシチュエーションでは控えるように言っておくべきだった。思い出したように明るく振舞うテリーの「ソーリー、ソーリー、ヒゲソーリー」に力なく愛想笑いする私だった(涙)。
◆小型バラのお食事タイム
ボートはやがて初日にグッドサイズを獲ったポイントに到着。時間はすでに午後4時を回ったところ。テリーも私もラストチャンスだと知っていた。そして、何度かキャストを続けるうちに、ストラクチャーぎりぎりにトレースされるルアーに待望のヒット! ドラグが鳴る。デカイのか? が……次の瞬間、ルアーは水中深いストラクチャーの餌食になり、絶好機を逃してしまった。自己嫌悪に陥る私。もしかしたら、一昨日よりもサイズアップした個体だったかもしれない。己の未熟さを痛感することになった。
それでもテリーは諦めなかった。「5分後にまた来てみよう」と一旦、ポイントを休ませて小移動。そして、再び件のポイントに戻ると、なんとそこはスモールサイズのお食事タイムになっていたのである。
遂に嫁が人生初のバラマンディをゲット!! サイズは35cmとベイビーだが、この際大きさは関係ない。やはり、アングラーは自分の力で釣ってこそである。誇らしげにバラマンディを持ち上げる嫁にようやく会心の笑みがこぼれた。
「(バラマンディは)今回も釣れないものとすっかりあきらめていたよ。お昼ぐらいからもう帰りたくて、帰りたくて仕方がなかったんだよ」と、ケアンズへ戻る道中で本音を漏らした嫁だったが、今回はテリーの粘りが最後に小さな幸せを運んだといえよう。
嫁はすぐにサイズアップしたバラマンディを1本追加。私もここで立て続けにスモール・バラを3本釣り、つかの間の連続ヒットを楽しんだ。
「まるでハイスクールだね」と私。
「いや、エレメンタリーだ」と返すテリー。
この後、さらに2箇所ほど小場所を叩き、そこでも私とテリーに小さいながらもバラマンディがヒット。時計は夕方5時をとっくに過ぎていた。「本当はこの時間まではやらないんだ」というテリーは、タイムアップ寸前まで大物を追ってくれたのである。
「今回のバラマンディは小さすぎる」と最後までぼやいたテリー。しかし、これもまさに「ケースバイケース」である。この日はバラに限らず、小物担当係官(?)と化した私はテリーに「バンビーノ・ハンター」と命名されてしまった。この借りはまたいつか返さなければならないだろう。
最終日の私の釣果はバラマンディ(4)、ターポン(2)、ジャングルパーチ(2)、GT(6=※ビッグアイ・トレバリー1尾含む)、スーティグランター(6)の計20尾。2ケタは久しぶりだ。嫁はバラマンディ(2)、マゴチ(1)、GT(3)の計6尾だった。
ヒットルアーは、JACKALL BROS SK Pop(Gold Shiner)、AIR MARK Air Splash 85 (イワシ)、RAPALA Shad Rap S7(鮎)、 TIEMCO Chep DR70F(ワカサギ、ピンク&金)、Sumari MD90 (HGヤマメ)など。
◆タフながらも充実の3日間
6年ぶりに訪れたケアンズ。今回の3日間に渡るバラマンディ・フィッシングは、私にとっても新たな刺激と貴重な経験を積ませてくれた。
3日間を通じて“不動岩”のようにタフだったバラマンディ。結局、テリーを含めて最大魚は私が初日に上げた66cm(写真上)だった。これくらいのサイズが毎日何本か獲れれば、さらに楽しかったはずだが、欲を言えばきりがない。一方でGT、ターポンなど“多彩”な魚たちが充実した3日間を演出してくれたのも確かである。
テリーからお墨付きをもらったようにキャスティングに関しては問題なかったが、後半失速したように精度はまだまだだと実感する。何より魚をヒットさせた後のやり取りにも課題を残したのは事実だ。バラマンディ・フィッシングは一瞬の油断が命取りになる。だからこそ、このゲームは人をひきつけてやまないのだろう。帰国してまもなく1週間。新たなバラマンディとの出会いを渇望する自分が今、ここにいる。ぜひまたいつかオーストラリアを訪れ、バラマンディをはじめとする美しい魚たちと対峙したい。
G’day mate, Terry ! Many thanks for you wonderful fishing supports with
us. We really enjoyed 3 day fishing with you. You are the Fish Hunter !
Also, thanks for Mr. Hitoshi Nagahara for Outdoors Web Australia Pty Ltd. See you then, and take care !
Rod : Daiwa Thunder Stick 602MLFS Reel : Shimano Twin Power 3000
Line : Gosen Aquamagic 20LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Rod : Fenwick Lunker Gear X 53 M J Reel : Shimano Twin Power C3000
Line : Gosen Aquamagic 16LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Lures : JACKALL BROS SK Pop(Gold Shiner), AIR MARK Air Splash 85
(Sardine) for Trevally, TIEMCO Sumari MD90 (HG Yamame) for Flathead,
Chep DR70F(Wakasagi、Pink-Gold) for Jungle Perch, Sooty Grunter, Tarpon, LUCKY CRAFT Staysee version 2, SMITH DD Panish for Barramundi
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Magic Part of the Queensland Tropics
http://fishit.exblog.jp/6489538/
2007-10-04T23:10:00+09:00
2007-10-13T14:21:38+09:00
2007-10-04T23:10:16+09:00
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Barramundi in Cairns
Daintree River and the Marvelous Rainforest
Friday, 28 September
◆2日目は進路を北へ
2日目、早朝6時半。私たちが滞在するアパートメントにやってきたテリーは悩んでいた。
「実は今日はどこに行くか、まだ決めていないんだ」
「OK, it’s all up to you」と私。テリーは「この3日間は潮の干満差が大きい。こういった潮回りは本来バラマンディには適していない」のだという。そのため、ポイント選びに迷いが生じていたようだ。そういえば、前日も「明日はどうするか」とつぶやいていたような気がする。
「バラマンディはとてもLazyなんだ。回遊魚のように大きな距離を移動しないし、エサになる小魚やエビを物陰に隠れてじっと狙っているんだよ」とテリー。つまり、シーバス・フィッシングのように潮が効くかどうかはそれほど重要ではないということなのだろう。
嫁とともに車に乗り込んでから数分。テリーは意を決したかのようにつぶやいた。「よし、デイントゥリーリバーだ」
幾つかの候補地からテリーが選んだデイントゥリーリバーはケアンズ中心部から北へ車で1時間と少し。高級リゾート地として有名なポートダグラスのさらに北部に位置し、一般のツーリストたちにとっては熱帯雨林の散策やリバークルーズなどが楽しめる観光名所として知られている。
ただし、観光地といっても、そこはオーストラリアである。前日のジョンストンリバーとは比較にならない野生味溢れる雰囲気はすでにボートに乗り込む桟橋から感じ取ることができた。
◆デイントゥリーリバー河口域
最初のポイントでは定番のロングAをチョイス。次々と岸際にルアーを投げ込むが反応はない。続いてポッパーにチェンジ。すると、テリーのルアーに派手なスプラッシュが飛んだ。しかし、フッキングには至らず。「バラマンディだった」とテリー。
前日同様にスタートはいまひとつの様相となるのか?
テリーはボートを一気に河口へと走らせた。
途中スピードを緩めながら「何か匂うだろう? これは珊瑚の卵の匂いだ」と説明してくれるテリー。なるほど。目の前の外洋はコーラルシーの広がるエリアである。珊瑚がスポーニングした後の卵巣だろうか、その残骸がところどころに漂っている。写真ではわかりにくいかもしれないが、水中を凝視すると細かい卵の粒も確認できた。ただし、これらは上げ潮に乗って川に入ってきているもので、すでに死滅している状態なのだそうだ。
余談はさておき、しばらくして、テリーが「オイシーイ、ポイント」とマングローヴのコーナーを指差す。見るとすでにベイトのイワシが跳ねているのを確認。すかさず、キャスト! そして、難なくヒット!
豪快にポッパーにアタックしてきたのはおなじみのGT、いや、テリーが言うパピュアン・トレヴァリーだった。
しかし、この後はすぐにソルトウォーターのポイントをあきらめて、再び上流へ。途中、はるか前方ではあるが、クロコダイルが泳ぐ姿を見ることができた。ちなみに今回の3日間はワニを撮影する野望も密かに抱いていたのだが、結局は叶わなかった。
◆GTラッシュ
朝一番のポイントに戻って、再びキャスティング開始。すると、ほどなくして、今度は嫁のポッパーにGTがヒット! たまたま近くを通るリバークルーズの乗客の熱い(?)視線を浴びながら、嫁も無事に本日のファースト・フィッシュをランディング。
ファイト中、テリーは「みんな見ているぞ! You are a movie star !」と檄を飛ばしながら、自分も楽しんでいた。もっとも、その女優の顔はサンドフライ対策の虫除けネットで覆われていたのだが。
その後、GTは上流域でも随所にヒット連発。驚かされるのは透明度の高い清流域にサヨリの群れやそれらを追うGT、そして1mは優に超えるハタが泳いでいることだ。
「ハタにはルアーを投げるな」とテリー。
「4時間はファイトすることになるぞ」とニヤリ。
ダブルヒットだが、嫁のGTは57cmのグッドサイズ。私が持っているのは50cmクラス。
途中、テリーが「Many, Manyコウモリ!」と目の前の木々を指差す。見ると枝という枝にドデカいコウモリがうようよぶら下がっている。「1mくらいのがいるよ。時々人間を襲う。トラブルメイカーだ」とテリー。いくら野生とはいえ、確かにこのBATMANたちは困りものだと思う。鳴き声もメチャメチャうるさかった。
結局、午前の部は3人ともに本命のバラマンディはノーヒット。しかし、怪しいクリークを遡り、昼食休憩を取りながら、テリーはまだシークレット・ポイントがあることを匂わす。
◆痛恨のラインブレーク
強い日差しの中、ルアーを投げ続けていると、複雑に入り組んだ倒木の前でテリーがボートをステイさせた。明らかにバラが潜んでいる雰囲気が漂う好ポイントだ。
私たち2人はともにラパラのシャドラップをキャストし、ストップ&ゴーを織り交ぜながら、トゥイッチングでバラマンディを誘う。
そして、黙々とルアーを投げていた嫁に待望のヒット! ジ──────!! いきなり、ドラグがうなり、大物を予感させる。嫁も2日目にして、ようやく引きの強さを見せたか? が……老獪な魚はまんまとストラクチャーに逃げ込み、遂には痛恨のラインブレーク。魚影は見えなかったが、良型のバラマンディだったのは間違いない。テリーも我々も意気消沈。ルアーロストで場を荒らしてしまい、当然ポイント移動となった。
崖際のワンドでテリーが操るポッパーにジャングルパーチがヒット。私もポッパーにチェンジすると、ほどなくして小さなジャングルパーチがルアーにアタックしてきた。生まれて初めて釣った魚種は大きさに関係なく、素直に喜びを感じる。
この後は私がターポンを2本追加して、再び下流へ。この時点で時計の針は午後2時。テリーでさえもバラマンディはゼロだった。
◆バラマンディ登場! が、モチベーションUPもつかの間
ただ、今こうして振り返ってみると、タフな状況だったのは事実なのだが、デイントゥリーリバーはその景観を眺めているだけでも来た価値は十分にあった。バラマンディが釣れなくても、それほど焦りを感じていなかったのは確かだった。
果たして、無心のキャストが奏功したのだろうか。遂にこの日初のバラマンディが私にヒット! 全長37cmとサイズは小粒だが、貴重なバラだけに写真を撮って即リリース。ちなみに、この魚がヒットしたポイントはシェイドのポイントではなく、陽のあたるグラスが生い茂った岸際だった。
続いて、テリーがおもむろにアンカーを打ったのはいわゆる止水域である。小さな入り江になっているこのオープンスペースに「時々大物が潜んでいる」と話すテリー。すると、しばらくしてシンキングのディープダイバーを操るテリーのロッドが大きく弧を描いた。ムム、お見事、テリーというしかない。
上がってきたのは60cmほどのアベレージサイズ。なぜか、またしても嫁に自分の魚を持たせてツーショットを強要(?)するテリー。まだバラマンディを釣っていない嫁の顔は……笑っていない(笑)。
ともあれ、これで俄然モチベーションが高まった3人だったのだが……。この後、我々の前には無情にもクロコダイル・ウォッチングのクルーズ船がじわじわと近づいてきたのだ。テリーは「今、バラマンディを釣っているんだ! ここにクロコダイルはいないぞ! 頼むから入らないでくれ」と大声で叫ぶ。しかし、向こうも客を乗せている手前、引き下がらない。「勝手にしろ!」とさじを投げたテリーはやがてアンカーを上げ、ポイント移動を余儀なくされた。私にとっても残念だったのは、このポイントで小さなバイトが取れていたこと。負け惜しみではなく、たぶん、もう少し粘れていれば私も嫁も釣れたと思う。
◆ラストを飾った多彩な魚種
残り少ない時間。下げ潮が効いているせいか、流れが速すぎるとぼやくテリーだったが、私たちは可能性を求めてキャスティングを続けるのみ。しかし、ヒットしてくるのはアーチャーフィッシュ(左)やマングローヴジャック(右)たちである。アーチャーフィッシュは鉄砲魚のこと。
この日のラストを締めくくったのはキャットフィッシュだった。最初はサメ? と思ったが、よく見ると口の回りにはナマズのトレードマークであるヒゲがたくさん付いていた。
そして、タイムアップ。私の釣果はバラマンディ(1)、ターポン(2)、ジャングルパーチ(1)、GT(2)、キャットフィッシュ(1)の計7尾。嫁はアーチャーフィッシュ(1)、マングローヴジャック(1)、GT(3)の計5尾だった。
ヒットルアーは、JACKALL BROS SK Pop(Gold Shiner)、AIR MARK Air Splash
85 (イワシ)、MEGABASS Diving Flap Slap(キンクロ)、RAPALA Shad Rap S7(鮎)、 TIEMCO Chep DR70F(ピンク&金)。
デイントゥリーリバーは予想以上に広大で、変化に富んでいる川だった。熱帯雨林のマングローヴ、倒木の複雑なストラクチャーはもちろんのこと、オーヴァーハングのシェイド部分、さらにはウイードが絨毯状態になっているシャローエリアなど、非常に魅力的な引き出しを数多く有している。現地の釣り雑誌に掲載されていたこの川の特集記事には“Magic part of the Queensland Tropics”の見出しがうたってあった。まさにその表現どおり、アングラーを引き寄せる魔力を持っている川といえるだろう。
釣果は前日に比べ、やや後退したが、とりあえずワニに食べられないで良かった(笑)。
帰路の途中、テリーはすでに翌日のポイントを決めていた。
「もう一度ジョンストンリバーに行くぞ」
2日目が終了し、明日はいよいよ最終日。
果たしてスーパー・ビッグなバラマンディには出会えるのだろうか。
To be continued
Rod : Daiwa Thunder Stick 602MLFS Reel : Shimano Twin Power 3000
Line : Gosen Aquamagic 20LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Rod : Fenwick Lunker Gear X 53 M J Reel : Shimano Twin Power C3000
Line : Gosen Aquamagic 16LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Lures : JACKALL BROS SK Pop(Gold Shiner)for GT, AIR MARK Air Splash
85 (Sardine) for GT, MEGABASS Diving Flap Slap(Kinkuro) for Catfish,
RAPALA Shad Rap S7(Ayu)for Archer Fish, TIEMCO Chep DR70F(Pink-Gold) for Mangrove Jack
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Meet the Barramundi
http://fishit.exblog.jp/6482264/
2007-10-03T23:58:00+09:00
2007-10-13T14:19:03+09:00
2007-10-03T23:55:08+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
Johnstone River through Innisfail
Thursday, 27 September
◆ケアンズ到着~ジョンストンリバーへ
早朝5時過ぎ(現地時間)、飛行機は定刻よりも少し早くケアンズ国際空港に無事到着。
フィッシングガイドのテリー・ホールマンとは空港で7時の待ち合わせだったが、15分の遅刻(もちろん、これくらいは許容範囲だろう)。テリーはこれまで日本のメディアにも数多く登場し、バラマンディ・フィッシングの現地No.1ガイドとして評価されている。もちろん私たちは初対面同士だったのだが、テリーは道中予想外のマシンガントークを炸裂させ、緊張を一気にほぐしてくれた。
初日にテリーが選択した場所はケアンズから南に90キロほどのジョンストンリバーである。この川は小さな競馬場もあるイニスフェイルという町を流れ、ノースジョンストンとサウスジョンストンという2つの川が下流域でぶつかる形状になっている。ボートランプのあるハーバーはまさにその合流点に位置していた。
到着後、早速釣りの準備にかかろうとすると、テリーは「タックルとルアーをチェックさせてくれ」と言う。これも意外だったのは、この日のためにわざわざ巻いてきたナイロンラインがあっさりダメ出しされたこと。幸いPEラインを巻いたスペア・スプールを持参していたので、まずはこれらを交換。次にショック・リーダーも「継ぎ目が大きすぎるからトラブルの元だ。変えよう」ということになり、テリーが独自のシステムを組んでくれた。ルアーに関しては、テリーが私たちのボックスの中から10種類ほどピックアップ。状況に応じて使い分けるとのことだった。
◆朝のGTゲーム
そして、8時半にいよいよフィッシング・スタート。「バラマンディには潮位が適していない時間帯」らしく、まずは「ポッパーでGTを狙おう」ということになった。
マングローヴの根元や岸際を丹念に狙い、ルアーをキャスト&キャスト&キャスト。水しぶきを上げるポッパー。しかし……。しばらくはテリーも含めて3人ともに魚の反応は全くなし。「Fish is holiday」「Strange !」「Why ?」と何度もつぶやくテリーだった。
それでも、外洋の見えるエリアでようやく嫁にGTがヒット! 開始2時間にして、待望のツアー1尾目がランディングされた。 しばらくして、私のポッパーにもGTが果敢にアタックすると、ほぼ同時に嫁にはクイーンフィッシュがヒットし、ともにスピード感溢れるファイトを楽しんだ。
テリーは「こいつはGTと総称されているが、Papuan Trevallyという種類なんだ」と説明してくれた。パピュアンはいわゆるパプア・ニューギニアのこと。今回のツアーではもう少しサイズの小さいビッグアイ・トレヴァリーという別種のGTも何度か顔を見せた。
とりあえず、ボウズを免れて、マングローヴの木陰でコーヒー・タイム。日本から持参したお土産、ルアーデザインの手ぬぐいを手渡すととても喜んでくれた。
◆Up on the river
一服後、「午後は上流で本命のバラマンディを狙う」とテリー。ボートを走らせ、途中、クロコダイルが日向ぼっこをしていたポイント(残念ながら私は視認できず)を通過。上流部は下流のマッディな状況が嘘のようにクリアーな水域が広がっていた。
テリーはエレキでボートを操船しながら、倒木やハングオーバーのピンポイントに巧みにルアーを打ち込む。影部分に潜む魚を誘い出していくのである。しかし、上流部でもバラマンディの反応は薄く、私たち3人にヒットしてくるのはターポン、スーティグランターといった魚たちのみ。焦りの色が見え始めたテリーは溜め息混じりにこの渋い状況を嘆いた。「シンジラレナーイ!」(←発音はヒルマン監督と同じ)
淡水域では漁師とおぼしき3人組のボートに遭遇。テリーは面識があるらしく、近づいて話しかけていると、彼らはおもむろにタグ打ちしたバラマンディを見せてくれた。漁師ではなく、豪州政府に依頼され、バラマンディの生態調査をしている生物学者の一行だったのである。
この川にはテラピアという外来の害魚も生息している。テリーは岸辺を指し「この木に咲いているのはアフリカン・チューリップ。これもトラブルメイカーだ」と教えてくれた。こういった生態系の崩れはどこの国も多かれ少なかれ抱えている問題なのだろう。
◆苦戦の末に
さて、下流へと向かいながら、倒木が沈んだ「バラマンディ・ハウス」周辺でフィッシュハンター・テリーの嗅覚が騒いだ。珍しく1箇所に粘ってキャストを続けていると、遂にテリーにまずまずのサイズのバラマンディがヒットしたのだ。時計はちょうど午後3時。自分の魚ではないが、苦戦の末にやっと出たバラマンディ、そして久々に見る魚体に素直に感動した。ただし、テリーの使ったルアーはなんとソフトルアーというオチが付いていたのだが。
ランディング寸前、バラマンディが胃から吐き出したのはキャットフィッシュ(=ナマズ)である。
なぜか、テリーからバラを手渡されてブツ持ちをする嫁。背びれにはタグが打たれてあった。
結局、この場所ではテリーの1本のみ。しかし、その30分後、別のポイントに移動後、遂に私にも待望のバラマンディがヒットした!
ひったくるようなバイトから水面を突き破る豪快なエラ洗いを一発決めたバラは、瞬時に絶対バラシたくないサイズだと判別できた。「イッチ! アンダー!」。テリーは私にロッドを下げて、魚にジャンプさせるなと指示を出す。それでも激しく抵抗するバラ。強烈な引き味とストラクチャーを交わすスリル満点の展開。そして、無事ネットイン。
目測で70cmはあるかと思ったが、全長66cm。しかし、ヒラスズキのように体高があるので、その魚体はより大きく見せるし、このサイズでも十分に迫力がある。私にとって今回の記念すべき第一号バラマンディは、Zabra Minnowディープダイバー90mm(金黒)のスロー・トゥイッチングに反応してくれたグッドファイターだった。
バラマンディはオーストラリアの先住民族アボリジニの言葉「Burumunda=大きな鱗を持つ魚」に由来し、やがて「Barramundi」と呼称されるようになったという。銀色に輝く鎧を身にまとったその勇姿は改めて見ても惚れ惚れとするばかり。世界中のアングラーが魅了されるのも十分にうなずける。
余韻に浸るのもつかの間、残り時間も少なくなったこの後は再び、午前中にGTをキャッチした河口部へと大移動。実はここでも私はナイスサイズと思われるバラマンディをヒットさせたのだが、ストラクチャーに巻き込まれ、無念のバラシとなった。
終了間際にはテリー、嫁、私ともにターポンを連続でゲット。河口域は淡水域の個体よりもサイズが大きく、引き味もなかなか強烈だった。
私の釣果はバラマンディ(1)、ターポン(5)、スーティグランター(3)、GT(1)の計10尾。嫁はクイーンフィッシュ(1)、ターポン(3)、スーティグランター(2)、GT(4=※ビッグアイ・トレバリー1尾含む)の計10尾だった。
ヒットルアーは、JACKALL BROS. SK Pop(Gold Shiner)、AIR MARK Air Splash
85 (イワシ)、RAPALA Shad Rap S7(鮎)、TIEMCO Sumari Deep88(ヤマメ)、Chep DR70F(ワカサギ、ピンク&金)、ZIP BAITS Zabra Minnow 90S DR(アカキン)。
美しい夕日を見ながら、帰港したのは夕方5時を回った頃だったろうか。バラマンディにとっては確かにタフな状況だったとはいえ、結局は何種類もの魚とのやり取りを楽しめた。その上、ナイスな本命もランディングできたのだから文句なし。私的にはむしろ大満足とも呼べる初日となった。
To be continued
Rod : Daiwa Thunder Stick 602MLFS Reel : Shimano Twin Power 3000
Line : Gosen Aquamagic 20LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Rod : Fenwick Lunker Gear X 53 M J Reel : Shimano Twin Power C3000
Line : Gosen Aquamagic 16LB+Shock Leader 20LB (Double=40LB)
Lures : JACKALL BROS.SK Pop(Gold Shiner), AIR MARK Air Splash 85
(Sardine) for Qeenfish and Trevally, RAPALA Shad Rap S7(Ayu) for Sooty
Grunter, TIEMCO Sumari Deep88(Yamame)for Tarpon,
Chep DR70F(Wakasagi、Pink-Gold)for Sooty Granter and Tarpon, ZIP BAITS Zabra Minnow 90S DR(Aka-Kin)for Barramundi
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Urban Cowboy Goes to Southern Hemisphere
http://fishit.exblog.jp/6474010/
2007-10-02T23:36:00+09:00
2007-10-13T14:18:16+09:00
2007-10-02T23:36:18+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
盛りだくさんだったケアンズでの5日間。
本日から順を追って振り返っていきたい。
From Narita to Cairns
Wednesday, 26 September
水曜日。仕事を夕方5時で切り上げて、成田まで約1時間のドライブ。
空港近隣の民間駐車場で車を預けて、空港の出発ロビーへと急ぐ。
チェックイン後、夕食をとり、出国審査通過後には予約してあったボディマッサージを40分受けた。
←Duty Free Shopの店名はなぜかAKIHABARA。もはや秋葉原は日本の象徴なのだろうか。
今回のツアーは正規早割の悟空14でエアチケットを購入。ケアンズのOUTDOORS WEB AUSTRALIAにフィッシングガイドと宿の手配を依頼した。いよいよ6年ぶりのバラマンディ・フィッシング。出発直前、同僚から「オーストラリアは大干ばつで川に水がないみたいですよ。大丈夫なんですかね?」と尋ねられたが、もはやここまできたらどうしようもない。
JALとQUANTASの共同運航便JAL5141便はほぼ定刻どおりの8時55分に出発。機上の人となった。
To be continued]]>
Just staying in Cairns
http://fishit.exblog.jp/6452590/
2007-09-30T10:23:00+09:00
2007-10-13T14:17:17+09:00
2007-09-30T10:23:29+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
到着から3日間は釣りに専念して、ネット環境とは無縁の世界だった。
本日日曜日の朝はRusty'sの朝市やスーパーマーケットで土産物を購入。
今、有料のインターネットスペースに立ち寄って、ブログを書いている。
「Why ?」「Fish is sleepy !」「Shinjirarenaai !」
ガイドのテリーが3日間に渡り、連発した言葉である。
厳しいコンディションだったが、様々な刺激と経験を得ることができた。
釣果のほうは帰国後に改めて。]]>
Jumping to Down Under
http://fishit.exblog.jp/6422455/
2007-09-25T22:11:00+09:00
2009-04-02T00:56:59+09:00
2007-09-25T22:11:37+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
6年前、ケアンズでトライしたバンジージャンプである。
何を隠そう私自身は高所恐怖症の真逆をいく男。ずっと以前からやってみたかったバンジーはやはり気持ちよかった。しかし、改めて写真を見ると脚が曲がっているし、ビビッているのがよくわかる。姿勢も美しくない恥ずかしいカットだ。
「AJ Hackett」というこのバンジージャンプ施設は世界中からビジターがやってくる。今もよく覚えているのは、休憩スペースで汗だくになって自分のビデオに見入っていたインド系の男性である。容姿はIncognitoのモニック風でもあり、元ビジーフォーのウガンダ風でもあり。手っ取り早く言えば、ぽっちゃり体形だ。しかし、その風貌とは裏腹に彼のリプレイ映像を見ると、通常のジャンプ位置ではなく、さらに上の屋根の部分から飛び降りたりしている。
「え? もしかして2回も飛んだの?」と声をかけた私。
すると、汗だくのウガンダは恍惚の微笑を浮かべながら口元を緩めた。
「No, Five」。
マ、マ、マジですか!? どこの国にも限度を知らない猛者がいるものだが……。傍らの奥さんらしき女性は私と目が合い、呆れた表情で肩をすくめた。
高さ50m。体重の軽い私は真下にある池までは到達しなかったが、体格のいい欧米人は思いっきり派手な水しぶきを上げていた。
「おまえ、腐った豚のようだぞ!」
仲間同士罵り合いながらバンジーに興じる若い奴らのこともふと思い出した。
明日からの旅行には予定を入れていないが、またどこかでバンジージャンプに挑戦したい気持ちはある。
さて、現実に戻って、以下備忘録を少々。
今日の午前中は銀行、皮膚科、接骨院をはしご。午後からは業務を黙々とこなす。ここ数日は睡眠時間も少ない。そのためか唇には口角炎が出来ている。
満身創痍とまではいかないが、微妙な体調の崩れはあるようだ。ということで、「病気ブログ化」を阻止するためにも景気づけにバンジー画像で気分を一新させてみた。
6年ぶりのオーストラリアまであとわずか。明日は気張るぞ!
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Sand Fly’s Tragedy
http://fishit.exblog.jp/6415109/
2007-09-24T22:07:00+09:00
2009-04-02T00:56:18+09:00
2007-09-24T22:07:31+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
結構涼しくなっているが、夜の川筋ではまだ虫除けスプレーは必需品かもしれない。
虫除けといえば、6年前に襲われたサンドフライのことを綴っておこう。
自分自身、この悲劇を2度と繰り返さないためにも……。
サンドフライとはオーストラリア(ニュージーランドにもいるようだ)に生育する小さなハエ。形はよく覚えていないが、ショウジョウバエくらいの大きさである。しかし、人間の血を吸うわけだから、日本で言えば、むしろブヨに近い種類ではないだろうか。
活動が活発になるのは特に夕方のことで、匂いや視覚に反応し、人間に集中砲火を浴びせるのである。
6年前の釣行、ヒンチンブルック島のクリークでの出来事。干潮のため、ボートを手押しで移動させることを余儀なくされ、キャプテンのピーターを手伝った私。顔や体の周りには無数のサンドフライがまとわりついていたのは承知の上だったが、過信して無防備でいた自分が愚か者だった。
猛烈な痒みが襲ったのは翌日の夜だったか。今となっては記憶があいまいだが、ともかく、私の手には不気味で無数な腫れができたとさ(苦笑)。
←帰国後さらにひどくなった状態の画像。
ちなみに、同行の嫁は予備知識のとおり、長袖&虫除け用マスクで完全防御していたので、事なきを得た。
このサンドフライ。大げさではなく、対策を怠ると生涯最高の痒みを与えてくれる。腫れも1カ月以上引かなかったし、猛烈な痒みにも長期間悩まされた。オーストラリア方面で釣りをされる方はぜひご注意いただきたい。
ま、まずい。いつのまにか、病気ブログと化しているのに気がついた(笑)。
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In preparations for the trip
http://fishit.exblog.jp/6388589/
2007-09-20T23:12:00+09:00
2009-04-02T00:54:30+09:00
2007-09-20T23:12:51+09:00
fish_it
Barramundi in Cairns
整体に寄って帰宅すると、新しいスーツケースが届いていた。
以前に所有していたものよりもだいぶ深さがあるので、結構荷物は入りそうだ。
以前使用していたこのスーツケースは昨年アメリカから帰国時にこじ開けられた痕跡があり、すでに廃棄処分に。もっとも、現在アメリカでは同時多発テロ以降、セキュリティが厳しくなり、空港ではスーツケースに鍵をかけてはいけないことになっている。前のスーツケースはそのせいでこうなった可能性はある。
新スーツケースは今後のことも考えて、TSAロック搭載のものにした。TSAはアメリカ運輸保安局 (Transportation Security Administration)の略。TSAによって認可されたロックが付いていれば、カギをかけたまま航空会社にスーツケースを預 けることが可能となる。
今日は滞在先に問い合わせのメールも送った。週末日曜日はどこかでルアーのスイムテストを兼ねて、キャスティングの練習をしたいと思っている。が、場所をどこにするかが問題だ。
まだまだ準備万端といかないが、出発日までさらに気を引き締めていこうと思う。
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