Orfevre's Arc

惜しかった。オルフェーヴル。

日本時間午後11時25分過ぎに発走した第91回凱旋門賞は、Ｃ・スミヨンを背にしたオルフェーヴルが１番人気。日本のホースマンの夢を乗せた黄金の栗毛が、直線を向いて抜群の手応えだったのを見た時は、ほぼ勝利を確信した。だが、スミヨンの右鞭にもかかわらず、一旦先頭に立ったオルフェーヴルは直線の攻防で大きく内に切れた。栗東のＭさんがツイッターでつぶやいていたように、残り100ｍでオルフェーヴルは頻繁に手前を替えていた。最後はバテていたのである。途中何度か掛かっていたせいもあるのだろう。勝ちタイムが２分37秒台という馬場も最後のひと伸びを欠いた要因かもしれない。

それでも、オルフェーヴルはよく頑張った。レース内容もまた本命馬に相応しいもので、敗れたとはいえ、このレースは“オルフェーヴルの凱旋門賞”として欧州のファンの記憶にもしっかり刻まれるのではないだろうか。今年いっぱいで引退はしないで、是非来年もその走りを、できればこうした海外の大舞台で見せてもらいたいと願う。

一方の勝者ソレミアも讃えなくてはなるまい。鞍上のO・ペリエはスミヨン同様に日本でもおなじみ。ここ一番の勝負強さはさすがだった。ちなみに、ソレミアの馬主ヴァルトマイヤー兄弟は、シャネルのオーナーでもある。