The Fighter
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そんなわけで、今夜はボクシング映画『The Fighter』をレイトショーで観賞してきた。実在のボクサー、ミッキー・ウォードをモデルにしたというこの映画、ウォードの腹違いの兄ディッキーを演じたクリスチャン・ベイルがアカデミー賞の助演男優賞を、母親役のメリッサ・レオが助演女優賞をそれぞれ受賞している。前評判も高かっただけに、個人的には非常に楽しみにしていた。しかし、結論から言うと、期待したほどではなかったというのが正直なところだ。
意外なほど感情移入できなかったのは、アメリカの家族の絆がストーリーの根底にあること。それもダメ家族の…。まあ、いわゆるスポ根ものではないだろうとは薄々感づいてはいたけれど、練習風景を含めボクシングのシーンが案外少ないように思った。また、主人公ミッキー・ウォードの現役時代を知らなかったことも大きかったかもしれない。WBUの世界チャンピオンだったようだが、この団体の存在はこの映画で初めて知った。
ただ、試合シーンに関しては、これまでのボクシング映画では上位にランクされるのではないだろうか。『ロッキー』シリーズなんて苦笑を禁じえなかったが、帰宅後に公式サイトをチェックしたら、対戦相手には現役のランキングボクサーもいたというから納得だ。もちろん、あの胸の筋肉の付き方はボクサーのそれではないだろうとか、あら捜しはいくらでも可能だ。とはいえ、パンチングボールやロープワークの技術は相当なレベルだったし、ウォード役のマイケル・ウォールバーグは真摯に取り組んでいたのだと思う。
映画ではシュガー・レイ・レナード本人が登場! それほど変ってなくて、この場面はプチ感動。