Drawn Unlucky
|
56Kg級にエントリーした竹中選手の相手は土居コロニータ伸久選手(ヨネクラジム)。リングネームはコロナビール好きに由来しているらしく、メキシコ風のコスチュームをまとって登場。ワンツーの大祐トレーナーは、スパーリングで対戦経験があり、ここに来る前に「メチャメチャうまいですよ」と話していた。元ランカーで40戦22勝(7KO)11敗7分という豊富なキャリアだけに、竹中選手にとっては過去最強の相手。注目のゴングが鳴ったのだが…。
「ゴン」。開始早々、低く入った土居選手の頭で、竹中が顔をゆがめながらニュートラルコーナーに。仕切り直しのゴングが鳴り、さらに両者のバッティングで、土居選手は左の頭部から出血。竹中の左目上からは鮮血が流れている。またしてもレフリーストップ。そして、嫌な空気が流れる中、竹中がドクターの診断を受け、レフリーが両手を交差してあっけなく試合終了。開始わずか30秒ほどで、両選手の攻防がまったく見られないという、実に後味の悪い結末となった。公式のジャッジは両者偶然のバッティングによるドローながら、賞金トーナメントのルールでは、試合続行不可能となった竹中選手が敗者扱い。土居選手が6月の決勝へと駒を進めた。
一緒に観戦した竹中フリークのKさんにとっては、なんとも残念な結果。会場に来ていたはずの平山選手の声援も聞けずじまいだった。前回11月の試合まで4戦4勝(1KO)の竹中選手にとって、唯一の救いは黒星がつかなかったことだが、本人自身が消化不良なのはあまりにも明白。次回のリングではこの鬱憤をぜひ晴らして欲しい。