The Story of Anvil
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夜は少し復活したので川崎方面へ。といっても、大事を取って釣りは当然の自重。ヘビメタバンド・アンヴィルの映画〝The Story of Anvil〟を観てきた。
昔のハード・ロックには相応の知識は持っているつもりだが、メタルやデスメタルのジャンルとなると正直しんどい。これまでAnvilの名は聞いたことがあるかなという程度だった。が、TVのCMで映画の存在を知り、ちょっと面白そうだから観てみるかというノリ。「えー、嫌だよ! ヘビメタの映画なんて!!」とゴネる嫁を説得してTohoシネマズにやってきた。
ここでの上映は一日に19時半の一度きり。そのためか、ガラガラだろうと思いきや、結構な数のお客さんが入っていた。映画そのものは、30年間夢を追い続ける50代のロッカーたちのドキュメンタリー。ドイツのロック・フェスティバルのシーンではマイケル・シェンカーやカーマイン・アピスといった大物も登場。アンヴィルのリップスが大はしゃぎで彼らに対面するシーンは笑いと悲哀を誘う。全編に渡って、売れないミュージシャンの現実を追いながら、文字通り、〝夢を諦めきれない男たち〟の熱い友情が描かれている。
1984年の西武ドームに始まり、エンディングの2006年幕張メッセのライブまで、重要なシーンが日本というのが面白かった。この映画にちょっと元気をもらって、心なしか体調もアップした感じ。彼らの音楽やヘビメタそのものがフォーカスされているわけではないので、ヘビメタ嫌いでも我慢できる、というよりも大いに楽しめる内容なのは確か。観終わって即CD購入!というほどの感動はないけれど、胸が熱くなる場面もあり、なかなかの秀作だった。