the popular music / KT Tribute
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日本ポップス界屈指の作曲家のトリビュート・アルバムを購入したのは2週間ほど前だっただろうか。
愛車のCDチェンジャーに搭載し、一通り聴いてみて、一昔前の歌謡曲も悪くないなあと思っている。もちろんラインナップされている曲のほとんどが、ガキの時分から体に馴染んでいるせいもあるだろう。
お薦めは山崎まさよしの『さらば恋人』とクレイジーケンバンドの『また逢う日まで』。
『ブルー・ライト・ヨコハマ』(柴咲コウ)とか、昔の歌詞は今聴くと余計にその良さを感じることができる。言葉がしっかりと伝わってくるのだ。
意外な掘り出し物だったのが、『たそがれマイ・ラブ』(徳永英明)、『魅せられて』(島谷ひとみ)あたり。筒美京平の女性ボーカルものは声の細い人にマッチする曲が多いのかもしれない。基本的にはオリジナル曲と似たタイプのアーティストが歌っているためか、ほとんどの曲は違和感なく聴けるのもGoodだ。
筒美京平の素晴らしさ。
それは松尾潔のライナーノーツにもあるように徹底した分かりやすさにある。
シンプルでいて、耳に残るメロディー。
私自身、決して信奉者ではないが、もうだいぶ前に買ったdoubleのCDのクレジットにその名を発見して、興味を覚えていた。それにしても、半世紀近くも第一線で活躍するこのキャリアは凄いの一言だ。
ということで、『the popular music』。
まずは期待どおりのアルバムといえる。
何より車の中で簡単に口ずさめるのがいい。
追記 本日作詞家の阿久悠が亡くなった。
『the popular music』には阿久悠氏作詞の名曲『たそがれマイ・ラブ』と『また逢う日まで』2曲が収められている。合掌。