Darwin’s Nightmare
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半世紀ほど前にタンザニアのヴィクトリア湖に外来の肉食魚ナイルパーチが放流され、
そこで起こった現実と悲劇を綴ったドキュメンタリー映画である。
ナイルパーチといえば、アングラーとして憧れの魚の一つ。
日本のアカメやオーストラリアのバラマンディの近似種で、以前、
TVの釣り番組で村越正海氏がエジプトでのナイルパーチ・フィッシングを紹介していた。
その映像は今でも鮮明に覚えている。最大で全長200cmほど。
ゲームフィッシュとしては申し分ないターゲットである。
そのナイルパーチが題材とあって、ずっと気になっていた作品。
ようやく昨晩、限定上映中の渋谷のGAGAに足を運んでみた。
「日本に生まれてよかった」
不謹慎発言かもしれないが、これが見終わった直後の私の正直な感想。
タイトルからして後味の悪さは想像できたが、まあ予想通りというか、
猛烈にお笑い系の映画を見たくなったのは事実だ。
家人の感想は「当分、魚は食べたくないよ」だった。
日本にも輸入されているナイルパーチだが、おそらく昔は「スズキ」という名で市場に出回っていたと思われる。最近は曖昧な商品表記は許されていないので、どうなっているかわからないが、過去には学校給食や弁当のフライ料理などで、私たちはこのナイルパーチを口にしているはずだ。付言しておくが、もちろんナイルパーチそのものに罪はない。
余談だが、キャパが200人程度のGAGA館内は若いカップルで結構席が埋まっていた。
環境問題とか、この手の話題に対する関心は案外高まっているのだろうか。
これは凄く意外だった。