Southscape
|
だいぶ時間はかかってしまったが、おおまかにアメリカでの行動を自分なりに回顧ができたように思う。
といいつつ、今日は現地(レキシントン)で買ったCDについても書きとめておくことにする。
購入したのは滞在したホテルの近くのドデカいショッピング・モール。
その中の、どこにでもあるようなCDとDVDの販売店である。
やはりというべきか、店内を色々と見てはみたが、どうもありきたりのものばかり。
アメリカでしか買えないようなものはほとんど見当たらずじまいだった。本当はマニア向けのコアなショップを探したかったが、まあ、それは時間的に叶わなかったので致し方ない。
訪れたケンタッキー州はアメリカ本土ではいわゆる南部地区に属する。
南部といえば、サザン・ロックである。オールマン・ブラザーズ・バンドやレナード・スキナードとか、そのあたりのレアものがないかと密かに期待していたのだが、結局はフォガットとかシン・リジーとか、ナツメロ・ハードロック系中心に8枚ほどでお茶を濁した。
そんな中で唯一のご当地(?)っぽい作品と思われるのが、Chuck Leavellの『Southscape』というアルバム。目にした瞬間、懐かしい名前に感激し、即座に手に取ったCDである。
チャック・リーヴェルといえば、前出のオールマン・ブラザーズ・バンドに在籍した名キーボード奏者。デュエイン亡き後、バンドに加入し、リリースされたのが名盤として知られる『ブラザーズ&シスターズ』というアルバムだ。ドゥービー・ブラザーズで例えれば、途中加入のマイケル・マクドナルド(=ソロ・ベストCDも一緒に買ったけど、これはイマイチだった)みたいなものだが、チャックのほうが内助の功というか、あまり己を主張しないタイプといえよう。
さて、購入したアルバムは、あえてジャンル分けすればサザン・ロックというよりフュージョンそのもの。本人は“サザン・ジャズ”と呼んでいて、確かに尖った感じはなく、そのタイトルどおり、全編が南部の自然景観をイメージさせる。言わば癒し系のジャズ・フュージョンといっていいかもしれない。ラリー・カールトンも2曲に参加していて、ドライブやBGM向きの一枚。全体としてもなかなか悪くない内容だった。
ちなみにこのチャック・リーヴェルはオールマン・ブラザーズ・バンド脱退後、シー・レベルというバンドを結成している。Sea Levelとは本来は平均的な海面水位といった意味だが、自身の名前であるC・Leavell(頭文字のシーとリーヴェル)に引っ掛けているのは明らかだろう。1970年代後半にリリースされたセカンドアルバムの『Cats on the Coast(邦題は海猫だったと記憶しているが定かではない)』はその昔相当に聞き込んだ。オープンニングの“That’s Your Secret”はスリリングでカッチョイイ大好きなナンバー。あー、書いているうちに聞きたくなってしまった。
実は自分は全く知らなかったことだけど、色々と調べてみるとチャック・リーヴェルはローリング・ストーンズのツアーメンバーであることも分かった。いやいや、いつの間にか凄いポジションにいることにも二度驚いた。
おまけ。
レキシントンでは本屋は二軒ほど覗いたが、日本の漫画は凄いと再認識した。
どちらも立派なアニメコーナーがあり、『デスノート』とかが普通に陳列されている。
立ち読みしている金髪ギャルを写真に撮りたい衝動に駆られたが、さすがに止めておいた。危ない人に思われて通報されるとヤバいので。まあ、賢明な判断だろう。