Boz Scaggs at the Blue Note Tokyo
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ブルーノート東京でボズ・スキャッグスのショーを観てきた。
“蓄膿症の名ボーカリスト”。
遠い昔、初めて聞いた時の率直な印象がこれ。
ちょっと例えが悪いかもしれないが、やや鼻が詰まったようなボズの声質にはそんなイメージを抱いている。もちろん、揶揄しているわけではない。これまで数々の名曲を送ったこのシンガー&ソングライターは私の最もリスペクトするミュージシャンの一人なのだから。
オープニングナンバーは「Lowdown」。
“The Hits Show”と銘打たれたツアーだけに、次々と名曲が奏でられる。
名盤「Silk Degrees」は1976年の発表だから、驚くことにもう30年も前になる。
ナツメロには違いない。しかし、自分の体感にフィットする心地よいリズムに、
当時ボズのアルバムに参加していたレス・デュディック(スライドギターの名手)、
今は亡きジェフ・ポーカロ(ドラムス)らを思い出していた。
バンドはヴォーカル&ギターのボズ、バックヴォーカル、キーボード、ホーン、ベース、ドラムの5人編成。途中、バックヴォーカルのモネがクルセダーズの「Street Life」でメインを取る場面もあった。が、全編に渡ってボズの歌声は健在だった。
1944年生まれ。すでに還暦を超えている。
それだけに、腹回りがやや気になったのは否めないが、まあ、人のことは言えない。
アンコールの最後はもちろんあの不朽の名曲。
客席のスタンディングオベイションに包まれて、ボズはステージを後にした。
Boz Scaggs & the Band had a wonderful show last night.
In addition, the rhythm section was simply great.