National Tap Day
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タップダンスのことは、サミー・デイビス・ジュニアやフレッド・アステアの名を思い出す程度でほとんど知識がない。今夜はジムの仲間で、タップにも情熱を注ぐK原さんがステージに立つとのことで、人生初のタップダンス公演を楽しむことになったというわけだ。会場は満員御礼の大盛況だった。
18時半開演のステージは2部構成。それぞれ15の演目が用意されていた。Kさんの出番は第一部のトリを飾る「28 Persons’ Expression」。事前に「最後列の端っこで、ほとんど背中向けていますから」と、教えてもらってはいた。が、いざステージでは身長が高いこともあり、すぐにKさんを発見。ステージ最前列ではKさんの師匠をはじめとする中心メンバーが素晴らしいタップを披露している中、Kさんもそつなくステージをこなしていたように思う。それにしても、皆絶対にありえない足の動きの速さだ。
グループでのステージというと、いわゆるAKBとかジャニーズなんとかだと、歌唱力はユニゾンにすることでレベルを補える。しかし、タップダンスの場合、人数が多いほどに一つのミスが命取りになる。そう考えると、今夜ステージに立った方々は一般の方も多いと聞く。つまり、皆さん日頃から相当な練習量をこなし、なおかつ相当な緊張を強いられた中での舞台だったということになる。Kさん!大変お疲れ様でした。
正直なところ、当初は全部タップばかりでは、途中で飽きないか?とも思っていた。しかし、ダンスそのものがヒップホップ、ジャズなど多様化していることもあり、スピーディかつバラエティな構成で、最後まで存分にタップの世界を堪能させてもらった。フィナーレにはタップダンサー界の最長老・吉田タケオさんが登場。御年92歳。タップ界への愛情の深さ、そしてウイットに富んだ挨拶には、この日一番の拍手喝采が送られていた。