Recitation play in Shinjuku
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この日、19時から開演した出し物は「ヒトノカケラ」。かいつまんで言えば、クローン人間にまつわる家族愛の物語だ。主役の一人Sさんが、嫁の古くからの友人ということで今回新宿まで足を運んだのだが、実は朗読劇そのものを観るのは初めての体験だった。果たしてどんなものか? 下手すると寝てしまうかも? そんな不安が少々あったが、なんてことはない。自然に物語に入り込めたし、俳優さんたちのプロフェッショナルぶりには静かな感動を覚えた。登場した人物は全部で6人。100人弱ほどの観客の目の前で台本を片手に脚本を読んでいく俳優さんたちは、いずれも小劇団に所属する方々のようだ。やはり滑舌は抜群だし声の抑揚、メリハリはさすがだった。私のような筆舌に尽くすほど滑舌の悪い人間にとっては、マイクなしで通る声が出るというのは素晴らしい才能だと改めて感じた。