King George VI
|
個人的な話ながら、ここ10年ほどは仕事の関係でラジオのアナウンサー、あるいは放送媒体で流暢なしゃべりを本業にする方と接する機会が増えている。そういった方々の声の質、しゃべりのうまさは電話の応対ひとつとってもあからさまに思い知らされることで、時々嫉妬すら覚える。しゃべってもダメ、書いてもダメな自分は一体どうしたらいいのか!? じゃあ、釣りですか? ボクシングですか? あああ、やっぱダメですね(笑)。
まあ、それはさておき、本日は今年早くも4本目の映画鑑賞デー。アカデミー賞で作品賞など4部門を受賞した話題作『英国王のスピーチ』(原題:The King’s Speech)を早速観てきた(訪れた川崎のTOHOシネマズは受賞直後ということもあってか、平日火曜日の夜ながら満席だった)。
英国王室が舞台でありながら、小作品的な趣のあるこの映画、キングジョージ六世が吃音(きつおん)だったのは初めて知った。滑舌の悪さよりももっと深刻な吃音。それを現エリザベス女王のお父上が克服するという実話に基づいたストーリーは、文句なしに面白かったし、俳優陣がまた素晴らしかった。加えて、これまた個人的に興味深かったのが、「デュークオブヨーク」「プリンスオブウェールズ」「キングジョージ」といった、映像に頻繁に出てくる固有名詞の数々である。様々な場面での台詞を通じ、英国競馬の代表的なレース名を思い出さずにいられないのは、ある意味、職業病でもあるのだが…。
ちなみに、海外競馬ファンはよくご存知の「キングジョージ六世&クイーンエリザベスS」は、この映画の主人公である英国王ジョージ六世とその王妃クイーンエリザベスに由来して創られた世界的大レースである。ああ、以前、NHK衛星の海外競馬中継でレース解説を担当した時のトラウマが今また蘇ってきた(笑)。その節は、滑舌悪くてどうもすいませんでした…。