Eiji takes 2010 J-EAST Best Rookie of Bantam
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午後3時開始の第1試合ミニマム級から第4試合S・フライ級までは全て判定での決着。この日のベストバウトだった第1試合(=その他の試合は明日以降の続編に掲載)のミニマムと第3試合のフライ級でダウンシーンがあったものの、そろそろKOシーンが見たい──。そんなジム会員の大きな期待を背負って赤コーナーから登場したのが…なな、なんとハロウイーン風のスクリームマスクで顔を覆った堤英治選手だった! 決勝の大一番でこの受け狙い、いやショウマンシップを発揮した堤。見ているこちらがまずは試合前から驚かされた。
決勝の相手である高橋康弘選手は埼玉の国立大学出身という経歴。ボクシングの方はここまで9戦して7勝(1KO)という成績でコツコツとキャリアを積み重ねてきた叩き上げタイプといえようか。下馬評で圧倒的優勢の堤はここも全日本への通過点にしたいところだったが…。
1R。積極的に動きながら打って出る堤だが、右のリードが少なく明らかに気負っている。そればかりか、飛ばし気味なのが気になる。ラウンドの支配、攻勢点では堤だったが、高橋選手も後半盛り返した。
堤選手にとっては辛口になるが、勝つことと同時に観客をうならせるのもまたプロの仕事である。ここまでははっきりいって、凡庸な試合内容といっていいだろう。それでもなんとか残り2Rもこのペースで乗り切れば判定で勝てる…そんな雰囲気が漂い始めていた4R。スタミナの切れかけた堤に対し、高橋の右ストレートがクリーンヒット! 本人も試合後「効きました」と振り返っていたように、いいパンチをもらい、一瞬ヒヤッとする場面があった。
後楽園ホールを出たのは外もすっかり暗くなった午後7時過ぎだったか。水道橋駅近くの居酒屋で緊急祝勝会には、律儀に堤選手もちょっとだけ顔を出してくれた。ここでは探偵物語風のコスプレなのか(笑)? なぜかカーリーヘアのズラを被っていた堤君。最近はカメラを向けると必ずファイティングポーズをとる。まさにボクサーの証だ。いやー、本当にお疲れ様。そして改めて東日本新人王、おめでとう!!!
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さて、以降はまったく私的な備忘録。現在山梨にお住まいのご両親も参加した臨時祝勝会は3時間ほどでお開きになったが、宴席では寝耳に水的な話題が幾つかあった。ひとつは以前ジムで「全日本の決勝が大阪開催」という噂が一気に広まったのだが、大祐トレーナー曰く、「Tさんですよ、言いだしっぺ!」といきなり責められたこと。「へ?」。まったく記憶にないのだが、どうやら、ガセネタの張本人は私(らしい)。「全日本は大阪なんじゃないの?」とつぶやいた(らしい)私の一言を大祐トレーナーが早とちりして、会長やジム会員に触れまわったというのが真相のようだ。
さらには、Aさんをはじめとする40代独身貴族たちの結婚願望の話題からなぜか、私に話が振られ、唯一残っていた女性Kさんから「え!? Tさん、結婚しているの? 信じられないんですけどー(笑)。だって、ブログでは釣りばかりやっていて、仕事もしているかどうかよくわかんないしー」とのお言葉をありがたく頂戴した(笑)。生活感がないのか、やっぱ何も考えないで気ままに生きているように、人様からは見られてしまうのですね…、わたくし。
帰りの電車。男性のKさんにこの話をぶり返すと「いや、生活感がないということは、すごくいいことなんですよ。でも、あの発言は“(独身で変態の)Aさんと同類”というニュアンスが含まれていましたね(笑)」。確かに…。好漢・堤英治の快挙に酔いしれつつも、「明日からはもっと真面目に仕事に取り組んで、真人間になろう…」。そう決意を新たにしたこともしっかりと記しておきたい(笑)。