2009年の釣りに関しては、メインのシーバスが総じて不調だった。釣行回数が減ったことを言い訳にはしたくないが、じっくり腰をすえて取り組んでいたかというと、答えはNO。本当に没頭したいこと、すべき道は何か? 2010年の釣行は限られた時間を今まで以上に有効活用しなくてはならないだろう。ともあれ、今年は「サクラマスをキャッチ&イート」という二年越しの目標(二年遅れともいう)を3月に達成できたのは、収穫だったといえよう。
以下、3カ月単位で「Fish of Seasons in 2009」をダイジェストで振り返ってみたい。
January to March
早春のハイライトは3月末の道南遠征である。2008年は3月の半ばに訪れて完敗。今年は時期を2週間ほど遅らせ、フィッシングガイドかわせみの中村ご夫妻とともに再び日本海に面した大成地区に乗り込んだ。
初日に嫁ミヨレが引きの強さでまず1尾、
2日目には真っ昼間の海岸で私にも待望の1尾。さらには午前勝負の
最終日に2尾ずつ追加し、結局夫婦で合計6尾の捕獲に成功した。暦の上では春とはいえ、北の寒さと戦いながらの
サクラマス釣りは、リベンジ大成功。なお、リリースしたのは2尾のみで、4尾はクール宅急便で東京へ搬送。これまで自分が釣った魚の中で
最高に旨かった魚種といっても過言ではない。しかも、身が非常に分厚いので冷凍保存した切り身を全て食べつくすのに半年以上かかったことを付け加えておく。
April to June
例年だとこの時季はボートシーバスを楽しんでいたが、今年はたまたま巡り合わせが悪かったのか、シーズンを通してとうとう東京湾のボートには出ずじまいだった。一方で毎春の恒例になっているヒラスズキ狙いでは、何度か外房へと遠征。
5月12日の某磯では、盾棒造さん(本名と思います・笑)とお会いする機会があった。この日はたまたま魚の機嫌が悪かったが、盾さんはランカーのヒラスズキも挙げているつわものである。参考になるお話をたくさん聞くことができた。その
一週間後は、釣友Y君と再び磯へ。この日は朝方に反応のなかったポイントが上げ返しで好調。魚の活性が上がり、サイズはヒラフッコながら、二人で2本ずつゲットに成功した。ちなみに、当日の記事では「70UPをバラシた」と書いたが、実は完璧なランカーのヒラだったことを告白しておく。白い水泡が目の前で充満するサラシの磯際。ルアーをまさに回収する寸前、ドデカい口を開けて姿を現した奴は、まるで地獄の底から這い上がってきたモンスターのようだった。来年必ず獲る!
July to September
東京湾のボートとは縁がなかったが、外房・拓永丸のシーバスダービーに数年ぶりに参戦。ダービー期間中、計3度の出船のうち、上位成績を見込めた良型を一度だけヒットさせた。しかし、結局根に潜られてラインブレイク…。さらには、最後の出船ではなんと左手を
カツオノエボシに刺されるという失態も! 中村船長から「アンモニアが効く」と言われ、実は下船後に小便をかけてみた。少しだけ和らいだ感じはしたが、結局痛みはその日の夕方まで続いた。
オフショアのルアーは釣果が今ひとつ。この夏はシイラ・青物にも数度出たが、スレ掛かりの
1本だけに終わった。
不調といえば、今シーズンの多摩川は河口域の空港滑走路拡張工事の影響もあるのか、あまり良い話を聞かなかった(それでも釣る人は釣っている)。そんな中、9月にはシーバス狙いの川筋で良型の
クロダイがヒット。惚れ惚れするようなシルバーメタリックの姿を見ているうちにリリースする気が次第に失せ、念のため自宅の嫁に報告。「必ずもってこいや!」という一声にも後押しされキープすることにした。
心配した臭みは全くなく、魚は美味しくいただくことで
供養させてもらった。
嬉しい外道をゲットした後は、2年ぶりとなる秋の北海道遠征が待っていた。おなじみのかわせみによるガイド釣行は今回、郵政カブ男Yが途中から合流するというこれまでにないプラン。
初日は阿寒川でニジマス。この日の夜に標津でY君を迎え、
2日目には忠類でシロザケを狙った。残念ながら私はシロザケに嫌われてしまい、遊んでくれたのはカラフトマスのみ。嫁とY君にはグッドサイズのサケがヒットして、とても羨ましかった。
3日目は釧路の河川でアメマスを狙うものの、あいにくの天候で川に濁りが入り、好ポイントには多数のアングラーが詰め掛けていた。正直アメマス人気にびっくり。しかし、後になって分かったことだが、どうやらアメマスの卵目当てのギャング釣りの輩も出現しており、さらには内地からアメマスを狙うアングラーも多数やって来るのだという。そのせいか、魚の群れの移動が激しい上、魚影そのものが明らかに落ちてしまったと、ガイドのかわせみさんは自身のブログでこの状況を憂いていた。
October to December
秋も深まり冬が確実に近づく中、チマチマとした釣果から一気に脱出。そんな目論見とともに、BANZAIの佐々木氏を誘い、千葉の干潟を訪れたのは
11月の半ばのことだった。初めてのエリアで良型を含め、久々のマルチヒットをたんのう。しかし、経験値があればもっと効率よく魚が獲れていた。相変わらず、反省材料ばかりだ。
その3日後にはY君とS君のコンビを引き連れて、
同じ場所へ。この日はフッコの群れがステイしていた。スズキクラスはお預けだったが、S君の国家試験合格祝いを兼ねていた。ソコソコの数釣りを楽しんでもらえたということでよしとすべきだろう。
2009年に釣り上げた、印象に残る魚ベスト3は以下のとおり。
第1位 サクラマス Cherry Salmon 55cm
3月28日 北海道・大成地区サーフ ルアー/Duo・Press Bait Kamuy
※2回目の挑戦で待望の桜鱒。初めてのアタリに大興奮。無事ランディングした時は思わず声が出た。何よりも中村さんの名ガイドの賜物
第2位 クロダイ Black Sea Bream 48cm
9月1日 東京都・多摩川下流 ルアー/Banzai・Wolf 90
※たぶん、後2cmあればクロダイのランカー。ヒラスズキもそうだが、シルバーメタリックのボディはアングラーの心を揺さぶるものがある
第3位 ヒラスズキ(ヒラフッコ) Black Fin 52cm
5月19日 千葉県鴨川市 ルアー/Daiwa・Shoreline Shiner R50
※長きに渡り、磯ヒラで玉砕を繰り返してきたY君と私。この日は、恥ずかしながらコンビ初のダブル・ゲットとなり、プチ感動。この際、魚の大きさは関係ない
2009年もまもなく終わる。来年はどんな魚たちとの出会いが待っているだろうか。2010年はルアーにこだわらず、食べて旨い魚もターゲットにしようか。ルアーにこだわらず、アマダイやタチウオとかしばらく釣っていない魚との再会も果たしたいと密かに思っている。